SL63 AMG メンテナンス編
お世話になります。
株式会社BLAZE(ブレイズ)の小暮です。
本日も沢山のお客様にご来店いただき誠に有難うございます。
手前味噌なお話で大変恐縮ではございますが
多くのお客様に弊社が御支持いただけているのは、
販売させていただいたお車のアフターフォローを
徹底しているからだと考えております。
言い換えればお支払いただいたお代の中に、
弊社のお客様に対する責任も含まれているという事です。
今後とも即時対応と、きめ細かなサービスを心掛けて参りますので
是非宜しくお願い致します。
さて、前回のSL63 AMG 外装カスタムに引き続き
今回はメンテナンス編をお届けいたします。
外装カスタムと同時に承ったのが、
異音というか振動とも言える何かが発生しているとの
事でした。
異音や振動は特定するのが非常に困難な場合があります。
ランダムに発生する場合、特定の条件がそろった時に発生する場合
もちろん気温や天気なども条件に入ってきます。
お客様に何点かヒアリングをし、普段どのようにお車をご使用されているか
を想像しながら症状が出るの待ちます。
言い換えればあえて症状を出すテストをします。
今回は走行中、停止中共に症状が毎回ではないのですが、
症状が出ておりましたので早速原因の究明にはいります。
音の種類としては
「うーーーん」
とか
「ウィーーーン」
という感じのコンプレッサーやモーターの作動音の様な感じでした。
音の発生源は左フロントフェンダーの内側から聞こえてきます。
この時点でABC (ACTIVE BODY CONTROL)
アクティブ ボディー コントロールに原因がある確率が高まってきます。
そもそもアクティブ ボディー コントロールとは
車輌の姿勢制御をメインとし、4輪のサスペンションの油圧をコントロールし、
安全かつスポーティーな走りをサポートするシステムです。
そのABCシステムのオイルポンプはこちら。
ズームします。
この中央にあるベルトで駆動している黒いものがABCのポンプです。
しかし今回の振動の原因はこちらのポンプ本体ではなく、
このポンプの裏側についているアキュームレーターという部品です。
そのアキュームレーターがこちら。
裏側から。
そもそもアキュームレーターとは何かと言いますと
一言でいえば緩衝材(クッション)です。
ポンプから圧縮されたオイルや気体をそのまま配管に流すと
その振動がダイレクトに伝わってしまうので、文字通りワンクッションおいて
パイプに流す仕様にしています。
音や振動は機械が作動している限り必ず出てしまいます。
工業用の作業機械と違い、お車の様な快適さも一つの要素として求められる機械は
可能な限り、振動や音を使用者に感じさせない工夫を施します。
誤解を恐れずに言うならば、快適性を求めないなら必要のない部品です。
誤解を恐れるならばアキュームレーターがないという事は、
ポンプからは非常に高い油圧がかかっていますので、
ダイレクトに油圧がかかってしまいその先にある関連部品の寿命は短くなってしまいます(笑)
平和主義の私は必要だと思います!
さて新品の姿をお見せいたします。
こちらは別のSL用ですがリヤ側のアキュームレーターです。参考までにどうぞ。
並べてみます。
イラストレーターにて。
閑話休題
大切なお車にキズが付かない様にしっかり養生をして、早速交換作業にとりかかります。
外したものがこちら。
交換後こちらの配管の振動がなくなった事を確認。
本来ならば振動がなくなってお客様のご要望に応える事が出来たので
これで引渡しとなるところですが弊社はちがいます。
根治はできましたが、今後トラブルが出ない様に予防するのが本来の修理と考えて
おります。
アキュームレーターに不具合が出たのであれば、ABCのオイルも交換が必要です。
ABCのオイルを交換するならばフィルターを交換するべきです。
この追加作業をするか、しないかで今後のトラブル発生率がかわってきます。
こちらのお客様とは保守サービスのお約束をしておりますのですべて無償修理となります。
少々大人の事情のお話になってしまいますが、無償修理という事は
お客様よりお代をいただくことはありません。それを踏まえ
もしあなたが会社のオーナーなら次のどちらを選びますか?
①お代をいただけないのなら、なるべく整備する場所を少なくして原価を抑えよう
②今後トラブルがあるとご不便でしょうから部品仕入は増えてしまうけど予防しておこう
次にあなたがお客様なら上記の2点でどちらのオーナーの考え方のお店から購入したいですか?
私はきれいごと無しに両方とも ② です。
というわけで次回はABCオイル交換編です。
あっ ちなみに今回のお話は保守契約をしているお車又は、無料保証中のお話についてです。
保守期間がすぎてしまったーや保守契約をしなかったけど無料保証期間が過ぎてしまったー
というときありますよね。
修理はしたいけど予算が‐......。という場合ももちろんありますよね。
最後にちょっとだけ弊社の自慢をしちゃいますね。
修理あるあるの一つに(一つじゃなかった)
関連する場所全部交換です!(キリッ)
修理代〇〇万円です!(キリッ)
交換しても治るかわかりません(キリッ)
などいろいろありますが、それは車屋さんそれぞれの考え方があると思いますので
尊重いたしますが、弊社の基本姿勢として今までのノウハウを最大限活用し
可能な限りピンポイントで不具合の原因を特定し修理代を極力抑える努力をいたします。
もちろん 「こちらも整備した方がいいですよー」
とご提案はいたしますが、ご予算に応じてご提案させていただきますので
是非お気軽にご相談くださいね。
絶対に押し売りはしないのでお気軽にドゾー。
大事なところなので2回いいました(笑)
STOP押し売り ダメ絶対
ここまでいうと逆にあやしくなっちゃいますね。
ではマター
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